高校受験の勉強って、いつから始めたら良いのか?
イマイチわからない中学生やその保護者が多いと思います。
当然ながら、早く始めれば良いのですが早く始め過ぎても息切れしてしまうし、遅く始めると間に合わないし…と意外と難しい問題だと思います。
この記事を見れば、高校受験本番までに何をすればよいかが丸わかりです。
以下、信頼性のため自己紹介します!
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高校受験に関係する主なスケジュール
一般的な高校受験に関係する主なスケジュールは、高校受験が行われる1月〜3月から逆算すると以下のようになります。
5月 | 1学期中間試験 |
6月 | 入試日程の公表 |
7月 | 1学期末試験 |
8月 | 高校の体験入学 模擬試験(夏季) |
9月~11月 | 高校の学校説明会 |
10月 | 1学期中間試験 |
11月 | 2学期末試験 公立推薦 |
12月 | 模擬試験(冬季) |
1月 | 私立専願推薦 |
1月~2月 | 私立高校受験 |
2月 | 学年末試験 |
2月~3月 | 公立高校受験 |
部活動の状況を見ながら、自分に合ったスケジュールを立てましょう。
高校受験の勉強スケジュール
高校受験の勉強スケジュールは……
- 中1~中2…内申点対策
- 1学期【4月~7月】…定期テスト対策と暗記
- 夏休み【7月~8月】…総復習と苦手克服
- 2学期【9月~11月】…問題演習と模試受験
- 冬休み【12月】…出題されやすい問題対策
- 3学期【1月~3月】…過去問演習と面接練習
が標準的な立て方になります。
高校受験の勉強スケジュールを、中1からの3年間で順に解説します。
中1~中2…内申点対策
中1〜中2は、主に内申点の対策が重要です。
定期テスト対策 | ・内申点 ・苦手教科対策 |
提出物 | ・内申点 |
勉強の習慣化 | ・集中力 ・受験勉強の準備 |
その他 | ・生活態度 ・部活の実績 ・係活動 ・生徒会活動 |
高校受験の対策は中3になってからでOKと思っているのであれば、今すぐ考えを改めましょう。
高校受験では内申点が合否に大きく関わってくるので、内申点についてもきちんと対策を行うことが重要です。
内申点に関しては、以下の記事で解説しています。
1学期【4月~7月】…定期テスト対策と暗記
定期テスト対策 | ・内申点 ・苦手教科対策 |
提出物 | ・内申点 |
苦手教科対策 | ・苦手分野の把握 ・基礎知識の確認 |
暗記対策 ※1周目開始 | ・英語の単語・熟語 ・国語の漢字・熟語 ・社会の重要語 ・理科の重要語 |
その他 | ・生活態度 ・部活の実績 ・係活動 ・生徒会活動 |
1学期は、多くの生徒が高校受験を意識し始めます。
高校受験を意識し始める時期ではありますが、中3の1学期は部活動が忙しかったり、高校受験までまだまだ時間があるという余裕から、受験勉強に対するモチベーションが高まりにくい時期です。
1学期にに行う勉強の内容
1学期は部活動に取り組みながら、まずは「定期テスト」を重視した勉強をするようにしましょう。
- 中3の1学期に勉強する内容は、高校受験で出題される確率が高い
- 中3の1学期の定期テストの結果が内申点が合否に大きく影響する
以上の理由から、1学期は定期テストを重視した勉強をおすすめします。
なお、中2までの範囲の苦手分野を克服したり、早めに暗記に取り組んでおくと後々に役立つので、定期テスト対策と並行して苦手分野の克服や暗記対策をしておきたいです。
暗記に使う教材は、暗記用の教材を自分で作る時間の短縮ができるので市販の教材を使うのがおすすめです。
▼寝る前の5分でOK。手軽に暗記できます。
▼国語の暗記にはコレ!
▼社会の暗記におすすめ!
▼理科の暗記はこれでカンペキ!
▼英語の暗記のド定番!
1学期の勉強時間
1学期は、部活動をしている場合は平日に最低2時間は勉強するようにしましょう。部活を引退後は平日の勉強時間は最低3時間は確保したいところです。
平日の勉強時間の不足分は土日にカバーするように心がけましょう。
高校受験には学力だけでなく、部活動をやり抜く力も必ず役立ちます。勉強と部活の両立をしっかり行い、悔いを残さないようにしてください!
夏休み【7月~8月】…総復習と苦手克服
中1~中2 の総復習 | ・苦手分野の把握 ・基礎問題で反復演習 |
中3の1学期 の復習 | ・基礎知識の定着 ・定期テストのやり直し |
苦手教科対策 | ・基礎知識の確認 ・基礎問題で反復演習 |
暗記対策 ※1周目終了 | ・英語の単語・熟語 ・国語の漢字・熟語 ・社会の重要語 ・理科の重要語 |
その他 | ・志望校の見学会に参加 |
夏休みの開始から8月上旬までは、部活動で勝ち上がった中3は上位大会に出場するなど、忙しい時期になります。
大会が終われば、自由に使える時間が増えるので本腰を入れて高校受験の対策を行う時期になります。
夏休みに行う勉強の内容
夏休みに行うべき勉強内容は「中学2年生までの総復習」と「苦手科目の克服」です。
高校受験では中1~中2で学んだ内容と、3年生の1学期で学んだ内容から7割~8割が出題されます。
「夏休みを制する者は受験を制す」と言われますが、確かに夏休み中に中1から中3の1学期までの復習がキッチリできるかが高校受験の合否の分かれ目になるでしょう。
▼要点チェックはこれでOK!
夏休みのの勉強時間
中学最後の夏休みは、部活動が無くなるのでダラダラした生活を送ってしまう中3が多いです。
理想は1学期と同じ時間に寝て起きる生活スタイルになります。
夏休みには毎日最低6時間は勉強時間を確保したいので、涼しい午前中に3時間、夜に3時間と時間を分けて勉強するのが良いでしょう。
志望校を見ておく
勉強ばかりだとストレスがたまると思うので、志望校の体験授業や見学会に参加するのがおすすめです。
夏休みから2学期にかけて、多くの高校で体験授業や見学会が行われるので、受験を検討している高校の説明会は絶対に参加しておきましょう。
実際に行って生で見てみると、パンフレットには書かれていない「学校の雰囲気」や「役立つ情報」を入手することができます。
過去問を無料配布する学校も珍しくありません。
体験授業や見学会に参加して、受験に向けてモチベーションを高めましょう。
2学期【9月~11月】…問題演習と模試受験
定期テスト対策 | ・内申点 ・高校受験対策 |
提出物 | ・内申点 |
模試受験 | ・時間配分の練習 ・苦手分野の確認 |
問題演習 | ・苦手分野の対策 ・基礎から標準へ |
暗記対策 ※2周目開始 | ・英語の単語・熟語 ・国語の漢字・熟語 ・社会の重要語 ・理科の重要語 |
その他 | ・文化祭見学 ・志望校の絞り込み |
私立の高校受験の出題範囲は、中3の2学期までの内容に限定されます。
出題範囲が限定される理由は、私立高校の高校受験が1月中旬から始まるためです。
高校受験では中1~中2で学んだ内容と、3年生の1学期で学んだ内容から7割~8割が出題されるとお伝えしました。
裏を返せば、中3の2学期の学習内容は受験で2割~3割も出題される大切な単元だということになります。
当然、中3の2学期の成績も内申点に含まれるので、内申点アップに努力が必要です。
※実は中1や中2よりも評定が良くなっていると、評価に影響します。
予定通りにスケジュールが消化できていれば…
- 暗記の対策の1周目
- 中1~中3の1学期までの復習
- 苦手分野の克服
の3つが完了し、基礎が固まっています。
2学期に行う勉強の内容
基礎が固まっているので、問題演習を始めましょう。
間違った問題は繰り返し解くことを忘れてはいけません。
また、9月以降は模試を積極的に受験してみましょう。
模試を受験すると、本番に近い緊張感の中試験を受けるという「経験値」が得られます。
また、模試を受けると今の時点で受験生の中で自分がどの位置にいるのかを確認することも可能です。
模試で得点の低い教科や分野が見つかれば、集中的に問題演習を行って苦手意識を無くしていきましょう。
2学期の勉強時間
2学期は平日に最低でも3時間の勉強時間の確保が必要です。部活動が無くなったとはいえ、集中して勉強に取り組める時間には限界があるので、ダラダラ勉強するのは避けましょう。
1学期同様、平日の勉強時間は休日にカバーしたいところです。休日の勉強時間は、夏休みに確保できていた6時間は確保してください。
高校のイベントを見学
2学期は高校受験に対する不安が高まっていく時期でもあり、高校受験に対するモチベーションが維持しにくくなります。
そこで、9月以降に志望校の文化祭などのイベントを見学するのも良いでしょう。
志望校に実際に行き、普段の様子や行事への取り組みを肌で感じることは気分転換になるし、モチベーションアップにもつながると思います。
冬休み【12月】…出題されやすい問題対策
模試受験 | ・時間配分の練習 |
問題演習 | ・標準レベル ・狙われやすい問題対策 |
暗記対策 ※2周目終了 | ・英語の単語・熟語 ・国語の漢字・熟語 ・社会の重要語 ・理科の重要語 |
その他 | ・志望校の決定 |
冬休みに行う勉強の内容
冬休みは高校受験直前の大事な時期なので、実践的な問題演習をする時期にしましょう。
具体的には、高校受験で「出題されやすい問題」を解くことになります。高校受験で出題されやすい問題は、ある程度出題の方法も予想できます。
学校で配布される重要ポイントのまとめプリント等の活用も良いですが、市販されている教材に素晴らしいものがあるので紹介させてください。
▼5教科の直前問題集はこの2つ!
▼国語の直前演習に
▼英語の直前演習に
▼数学の直前演習に
▼理科の直前演習に
▼社会の直前演習に
問題を解くときには時間を意識したり、目標点数を設定するなど、本番のリハーサルと言う意識を持って取り組みたいところです。
冬休みの勉強時間
冬休みには、毎日最低8時間は勉強時間を確保したいところです。時間が長いので、1日に2時間×4回というように時間を分けて集中を保ちながら勉強できるように工夫してください。
冬休みは寒さが厳しい時期で、体調を崩しやすくなります。冬休みも夏休みと同様に、2学期と同じ時間に寝て起きる規則正しい生活を継続しましょう。
志望校の決定
冬休みが終わったら、いよいよ出願が始まります。したがって、志望校は冬休みが終わるまでには決定するべきです。
これまでに受験した模試の合否判定の資料を参考にして、候補になっている高校の中から決定しましょう。
3学期【1月~3月】…過去問演習と面接練習
過去問対策 | ・時間配分の練習 ・苦手分野の確認 ※過去3~5年分を解く |
模試受験 | ・自分の偏差値と志望校 の偏差値の比較 |
問題演習 | ・苦手分野の対策 ・基礎から標準へ |
暗記対策 ※3周目 | ・英語の単語・熟語 ・国語の漢字・熟語 ・社会の重要語 ・理科の重要語 ※2回目までのカバー |
その他 | ・出願手続き ・体調管理 ・高校受験の本番 |
3学期に行う勉強の内容
3学期の勉強時間は平日3時間、休日は6時間程度を目安にしましょう。
3学期に勉強するべき内容は、これまで解いてきた問題集の解き直しです。
新しい問題集を購入したくなる気持ちは分かりますが、1冊を何度も繰り返して、正確かつスピーディーに解けるようにすることを心がけてください。
演習と並行して暗記対策は3周目を行いますが、時間がないので覚えていないものに絞り込んでチェックしましょう。
最後の総仕上げは「志望校の過去問」を使った演習です。志望校の出題傾向に慣れることは、とても大切です。
志望校の過去問を解くときには、本番と同じ時間で解くようにしましょう。練習でできないことは本番でできないことを忘れず、本気で過去問に取り組みましょう。
過去問を解いて高校受験の問題に慣れておけば、受験本番で焦らずに解くことができるでしょう。
過去問は、通信販売や書店で販売しているので簡単に手に入れることができます。
▼高校入試の過去問はこれですべてカバーできます
面接の練習を計画的に
高校受験直前ですから、気力を振り絞って5時間の勉強時間の確保してください。
高校受験まで1ヶ月を切ってきたら「面接対策」も行いましょう。
学校でも面接の対策はあると思いますが、1人にかけられる時間は限られているので十分とは言えません。
面接でよく質問される定番の質問や答え方などを、先生や志望校の受験を経験している先輩に聞くなどして調査しましょう。
面接の受け答えは練習回数に比例して上達します。家庭でも模擬面接などを行えば、自信を持って本番に臨めるので緊張を和らげることができるはずです。
健康管理が重要
高校受験のために準備を重ねてきても、本番で体調不良になってしまっては実力を発揮できません。
入試本番はインフルエンザが流行する時期と重なるので、健康管理が何よりも大切です。
本人だけでなく家族も規則正しい生活を送り、家族全員が予防接種を受けるなどして、万全の態勢でお子さんをバックアップしてあげましょう!
高校受験直前の勉強法
高校受験直前は、過去問演習や間違った問題のやり直しに力を注ぐべきです。
他にも、時期に応じて取り組むべき勉強が変わります。
▼高校受験直前の対策について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
私立高校の受験の日程
私立高校の受験の日程は、公立高校よりも早い傾向にあります。
具体的には、1月中旬から2月中旬ごろまでに行われることが多いです。
※各私立高校によって日程が異なるので、詳しい日程は募集要項を確認しましょう。
毎年、毎年1月最終週の土曜日に実施と決まっているなど、大きく日程が変わることは少ないので前年の日程を確認しておけば大体の予想はつくと思います。
出願の期間の目安は、受験本番の1か月前になるので各学校の募集要項やHPを確認して期限を守って出願しましょう。
私立の高校受験の日程で注意したいのは、私立高校同士で日程が重なっていないかの確認です。
私立高校同士で競合を避ける日程を組むことが多いですが、志望校やすべり止めの高校の日程は早めに確認しておくほうが良いでしょう。
公立高校の受験の日程
公立高校の受験の日程は、それぞれの都道府県によって違うので注意が必要です。
多くの都道府県では、2月下旬から3月中旬に行われます。
※詳しい日程は、毎年6月頃に発表されます。
出願の期間の目安は、受験本番の1か月前になるので期限を守って出願しましょう。
私立高校の受験結果が先に発表されているので、公立高校の受験は私立高校の受験結果を踏まえて行われることが多いです。
理想のスケジュールで志望校合格を
高校受験で志望校に合格するためには、高校受験までのスケジュールが非常に大切であると分かってもらえたはずです。
無計画な勉強では、なかなか結果につながりません。
長期間をかけて、時期別に行うべき対策をキッチリと行うことが重要です。
詳しい受験勉強法が知りたい場合は、以下の記事で解説しています。
この記事を参考にして、お子さんが志望校合格を果たすことを心から祈っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。