5教科の中で一番点数を伸ばせる教科は「社会」です。
小学校の社会の教科書と中学校の社会の教科書を比べてみると、めちゃくちゃ分厚くなっていて、暗記が必要な重要用語が激増しています。
社会は定期テスト前にちょっと見直すくらいの勉強では定期テストの点数が悲惨なことになり、その結果…社会が苦手な中学生が誕生しています。
この記事では、中学生のための社会の定期テスト対策を解説しています。
以下、信頼性のため自己紹介します!

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中学生の社会の定期テスト対策
中学生の社会の定期テスト対策は……
- 教科書をくり返し読む
- 重要用語の暗記
- 授業中の強調ポイントを再確認
- 重要用語同士をリンクする
- 問題をくり返し解く
- 市販の教科書準拠教材をチェックする
の6つを押さえることが重要です。
社会の勉強といえば「暗記教科」というイメージが強いですよね?
社会=暗記教科と言うイメージは正解で、重要用語を暗記していないと手も足も出ない教科になります。
まずは、社会が苦手な中学生の特徴から見ていきましょう。
社会が苦手な中学生の特徴

保護者からは……
「うちの子は、小学校の時は社会が得意だったのに…」
「暗記するだけなのに、何でそんな簡単なことができないの?」
という話を聞きます。
どうして、社会が苦手になってしまうのでしょうか?
社会が苦手な中学生の特徴は……
- 社会に興味がない
- 重要用語を暗記していない
- 原因や過程を無視している
- まとめをつくって満足している
の4つです。
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
社会に興味がない
社会が苦手な中学生に苦手な理由を聞くと、「社会を勉強する意味が分からない」という返答が返ってきます。
社会を勉強する意味が分からない=『社会に興味がない』ということです。
社会を勉強する意味が分からないという返答に、社会が苦手な原因がハッキリと表れています。
暗記が苦手な中学生でも、興味のあること(例:好きなゲームのキャラクター)ならすぐに暗記することができます。
興味のないことを暗記するのはめちゃくちゃ苦痛です。
社会に興味がなければ……
- 地理で都道府県の特徴の暗記
- 歴史の歴史的な出来事の暗記
- 公民で実際に起こった社会問題の理解
といった勉強に対して後ろ向きな姿勢で取り組むことになり、定期テストの点数のためだけに丸暗記するようになってしまいます。
重要用語を暗記していない
社会は5教科の中でも一番暗記が必要な教科ですが、社会が苦手な中学生は暗記をとことん嫌います。
その一方で、短期記憶を長期記憶にするために何度も何度もくり返し勉強しているのが社会が得意な中学生です。
定期テスト前だけでなく、授業で出てきた重要用語を時間を空けて何度もくり返し勉強しないと長期記憶になりません。
休み時間などのすき間時間を有効に活用したり、寝る前に10分だけ暗記の時間を作るようにしましょう。
「復習にベストなタイミング」と「記憶力を上げる方法」が気になる方はこちら↓


原因や過程を無視している
成功、失敗のどちらも必ずその結果になった「原因」やその結果に至るまでの「過程」があります。
部活の試合でいい結果が出た時は、「コンディション調整がうまくいった」だったり「試合中にポジションチェンジがハマった」というように「原因」や「過程」があるはずです。
実際に……
- 日本では、なぜ原子力発電の発電率が上がっているのか?
- 明治維新が起こった原因とその経緯は?
というように、定期テストでは原因や過程を問う問題が出題されます。
- 地理…ヒトが地形や気候に合わせて生活してきた結果
- 歴史…ヒトが時代を生き抜いてきた壮大な物語
結果や物語には、必ず原因や過程があります。重要用語を原因や過程を無視して丸暗記していたら、定期テストで得点を伸ばすことは絶対にできません。
まとめをつくって満足している
社会は暗記する重要用語が多いので、重要用語を色分けしてまとめるのが好きな中学生が多いです。
社会の重要用語のまとめをつくる時間はムダです。社会の定期テストの勉強をまとめから始めると、まとめの作成にたくさんの時間を費やして、暗記に使う時間がなくなってしまいます。
僕が言いたいのは……
- わざわざ自分でまとめをつくる=BAD
- すでにまとめられているモノを活用する=GOOD
ということです。
授業ノートや穴埋め式のプリントをまとめとして活用すれば、まとめをつくる必要はありません。まとめをつくるはずだった時間を暗記や演習に充てた方が定期テストの得点は伸びます。
社会が苦手な中学生は、まとめをつくることに満足して暗記をおろそかにし、定期テストで点数が取れないことが多いです。
中学生の社会の定期テスト対策を詳しく解説
中学生の社会の定期テスト対策は……
- 教科書をくり返し読む
- 重要用語の暗記
- 授業中の強調ポイントを再確認
- 重要用語同士をリンクする
- 問題をくり返し解く
- 市販の教科書準拠教材をチェックする
の6つです。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
教科書をくり返し読む

歴史なら「いつの時代のことか」、地理なら「どこの場所のことか」、公民なら「どんな政治や経済のことか」が全て教科書の中にまとめられているので、社会の勉強における一番の教材は『教科書』です。
教科書をくり返し読めば、地理なら地域の特性、歴史なら時代の流れが自然と整理されていきます。
当然ながら、何度もくり返し読むことで長期記憶として脳に残りやすいというメリットも生まれます。
重要用語の暗記

社会の勉強で一番必要なことは、重要用語の暗記です。
定期テスト前になると、社会の先生が穴埋め式のプリントを配布する学校が多いです。
この穴埋め式のプリントを使って、重要用語と重要用語の意味を覚えれば、7割程度は得点でできるように定期テストは作成されます。
万が一、穴埋め式のプリントが配布されなかった場合ですが、自作は時間をムダにするのでやめましょう。
市販の問題集に穴埋めできる教材は販売されているので、利用することで時間のロスを大幅に少なくできるでしょう。
では、穴埋め式プリントを使った暗記の手順を確認しましょう。
暗記の手順
穴埋め式プリントを使った暗記の手順は、次の4ステップです。
- 暗記できている重要用語と暗記できていない重要用語を選別する。
→ 一問一答問題集などを利用して、定期テストの範囲の重要用語をチェックする - 【1周目】音読で暗記する。
→ 定期テストの範囲で暗記できていない重要語をくり返し音読して暗記する。 - 【2周目】暗記した重要用語を書ける状態にする。
→ 音で覚えたものを漢字に落とし込む作業 - 【3週目】2周目までで暗記できていない用語をリストアップして、カンペキに暗記する。
→ 暗記できた重要用語はリストから削除して、暗記に使う時間を極力減らす。
1周目は音読、2周目は書けるように対策、3周目は抜けがないかの確認を行うことで、重要用語を暗記は完了です。
暗記できているかの確認方法
暗記できているかの確認方法は、次の3ステップです。
- 定期テストに向けて、覚える重要用語のリストを作成したら、勉強できる時間を考慮して1日で暗記するべき重要用語の数を計算する(計画を立てる)。
- 1日目に重要用語を30個(例として30個に設定)暗記をしたら、2日目に30個暗記した後に1日目に暗記済みの30個を暗記できているか小テストする。
- 3日目以降も同じように、前日までに暗記した内容の小テストを行って重要用語をインプットしていく。
※暗記できた重要用語はリストから削除していく
基本的に暗記したことを時間をおいて確認するという作業をくり返し、地道に重要用語をインプットしていきます。
授業中の強調ポイントを再確認
先生が授業中に強調したポイント(板書した内容や説明した内容)はテストに出る確率が高い部分になります。
授業中に顔を下げたまま板書をノートに書き写すことに一生懸命になったり、先生の説明を聞き逃していたら定期テストの点数アップのチャンスを逃しているも同然です。
ノートは後から復習するために書くもので、授業で先生が強調していたポイントをすぐに確認できるノートが理想的です。
板書を書き写すこと以上に、先生の説明で印象的だったことや疑問点を『メモすること』が重要になります。
教科書の内容の中で、授業で強調されたポイント(どこが問われるのか)を再確認できるように準備しておきましょう。
上手なメモの取り方が知りたい方にはこちらの記事がおすすめ↓

重要用語同士をリンクする

社会の教科書には重要用語がたくさん載っていますが、それぞれをバラバラに暗記しようとすると大変です。
社会の勉強では暗記した重要用語を結びつけることで、それぞれの重要用語を忘れにくくできたり、問題への対応力を高めることができます。
社会の重要用語を結びつけるには、マインドマップを使うのがおすすめです。
マインドマップは、メインとなる重要用語から派生する用語や情報を線でつなげながら、放射状にリンクさせていく勉強法になります。
具体的にはメインテーマとなる重要語を決めて、関連する内容(人物や地名、出来事など)をリンクさせていくと、それまで独立していた情報と情報の関係性・つながりが理解できるようになります。
問題をくり返し解く

定期テストの社会の問題演習には、授業で使っている問題集を使いましょう。
授業で使っている問題集は、先生がたくさんの見本の中から内容や難易度を検討して選んでおり、安心して取り組める教材です。
定期テストは学校の問題集から出されることが多いので、得点につながりやすくなります。また、授業で使っている問題集は高校受験に向けて習得しておきたいポイントがカバーされているので、ムダなく勉強できます。
具体的な勉強法としては、何度も解き直したいので問題集をあらかじめ何も書いていない状態でコピーしておきましょう。
※テスト前に社会の先生にお願いして、コピーをしてもらってください。
コピーが用意出来たら、問題を見て自分の答えを書き込んで「正解しているか」をチェックします。
答えがすぐに出てこない場合は、重要用語の暗記ができていない証拠です。
万が一、学校で使っている問題集でカバーできていない部分があれば(稀にあります)、先生が問題をプリントとして配布してテスト範囲に加えるでしょう。
授業で使っている問題集や配布された問題は、最低3回はくり返してください。
市販の教科書準拠教材をチェックする
定期テストの問題は「教科書」や「学校で使っている問題集」から出題されるので、教科書や学校で使っている問題集を完璧に勉強することで7割くらいの問題には十分対応できます。
では、残りの3割はどうやって作られるのかが気になります。定期テストの3割は、「学校の先生向けに作られている問題集」を参考に作られています。
そんな特別な問題集は手に入りませんが、市販されている「教科書準拠教材」をチェックすることでこの問題をクリアすることができます。
教科書準拠教材は学校の先生が参考にしている指導書に沿って作られているので、さまざまな問題の出題パターンをカバーしています。
定期テストの社会で90点以上を目指すのであれば、教科書準拠教材までチェックしておくことをおすすめします!
社会に興味を持つためにできること
社会に興味を持つためにできることを、地理・歴史・公民の3分野それぞれで解説します。
地理…旅行

「経験に勝る知識なし」と言いように旅行に出かけて、その土地の名産や観光地をリアルに感じることで地理に興味を持つキッカケになる中学生は多いです。
実際に旅行に行くのは無理にしても、工夫次第で地理を好きになるキッカケをつくることができます。
例えば、興味がわいた場所に旅行に行ったとしたらという想定で旅行プランを考えてみてはどうでしょうか?
また、好きな映画俳優や歌手の出身地を調べるのが面白いです。土地柄やそこにしかない魅力的なコンテンツを見つければ、より映画俳優や歌手を好きになるでしょう。
僕は理科教師ということもあって家族で動物園に行くことが多いのですが、動物の解説に書かれている生息地を調べるのが結構好きです。
このように、地図を見て色々な場所に興味を持つことが大事になります。
歴史…エンタメ

エンタメ作品(映画、大河ドラマ、マンガ)には、歴史をテーマにした名作が多いです。
有名どころで言えば……
- 三国志をテーマにした映画
- 坂本龍馬や豊臣秀吉をテーマにした大河ドラマ
- 秦の始皇帝をテーマにしたマンガ
などなど、挙げればキリがありません。
史実に基づいていない部分がある点は注意が必要ですが、エンタメ作品を活用すれば楽しく時代背景や人物について理解を深めることができ、歴史に興味を持つキッカケにできます。
歴史はおおまかな流れを掴んでから、細かい部分を追加するように勉強すると良いので、流れをつかむことが目的であればエンタメ作品(特に歴史マンガ)は大いに役立ちます。
公民…ニュース

公民を勉強する目的は、社会・政治・経済に関する一般常識を学ぶことです。
社会・政治・経済に関する一般常識は変化していくので、普段からニュースに関心を持つことが大事になります。
とはいえ、インフレなどの用語を聞いても意味不明で興味がわくどころか、嫌いになる原因になっているような気もしますね。
まずは、ニュースを見ているときに難しい専門用語を理解することはせず、消費税や選挙のしくみなど「身近で起こっている社会問題」を探してみましょう。
身近な内容に興味がわくと、思考する機会が増えます。例えば、ニュースで円安に興味を持った中学生は、円安の原因や自分の生活にどう影響するのかを考えるようになります。
他にもウクライナとロシアの戦争に関することなら「どのような経緯で戦争が起こったか」や「日本にどのような影響があるのか」を深掘りすることが公民を面白く勉強するための第一歩になるでしょう。
中学生の社会の定期テスト対策
中学生の社会の定期テスト対策は……
- 教科書をくり返し読む
- 重要用語の暗記
- 授業中の強調ポイントを再確認
- 重要用語同士をリンクする
- 問題をくり返し解く
- 市販の教科書準拠教材をチェックする
の6つを押さえることが重要です。
社会は暗記することで得点を伸ばすことができるので、努力が点数にあらわれやすく「一番点数を伸ばせる教科」と言えます。
この記事で紹介したポイントを押さえれば、必ず定期テストの社会の成績が上がります。
この記事が、お子さんの社会の勉強に役立つと幸いです。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。