この記事では現役の教員が中学生(特に中学3年生)の理想的な勉強時間の目安を示します。

現役の教員である僕が、ズバリ教えます!
勉強時間の平均にダマされるな
中学生の1日の平均的な学習時間は1時間20分前後です。
もしかしたら、学校で友達と勉強時間について話をして、「自分より少ない人が多いなぁ」なんて安心している中学生がいるかもしれません。
この平均的な学習時間や友達の話にダマされてはいけません。
偏差値によって必要な勉強時間が異なるので、とにかく時間を確保する努力をしましょう。
試験前には部活が停止するはずなので、その分の時間の上乗せも当然必要です。受験生なら僕が提示した時間プラス2時間は毎日学習するべきです。
具体的に説明していきましょう!
中学生の勉強時間の平均
2019年にベネッセ教育総合研究所が中学生を対象にした学習時間の調査を発表しています。
そのデータによると中学生の1日の平均的な学習時間は以下のようになります。
受験がない中学1・2年生は、1時間30分強というのが平均的な学習時間でした。
ところが、中学3年生は2時間14分と学習時間が長くなる傾向が見られました。
当然と言えば当然ですね。
僕はこのデータを見て、中学1・2年生の勉強時間がの平均が1時間半は本当かなと疑ってしまいました。同様に中学3年生が2時間14分の平均時間とは信じられません。土日も含むと考えると少なすぎます。
中学生が集中できる時間の長さ
中学生が一度に集中できる時間は個人差もありますが、約40~50分前後と言われています。
したがって、多くのが学校では約40~50分前後で1コマの授業が構成されており、間に10分程度の休憩が挟まれているところが多いはずです。
学校の時間設定にはきちんとした根拠があるということです。
中学生が勉強に取り組む時間帯
中学生の学習時間のピークは20時00分〜22時30分となっています。
帰宅後に夕食や入浴をして、勉強に取り掛かるのが20時00分〜22時30分になる中学生が多いのは納得です。
部活動を終えて帰宅するとなると、そうしてもこの時間帯になってしまう中学生が多いということですね。
とはいえ、これはあくまで平均値なので生活スタイルによって違いが生じる部分は多分にあると思います。
朝型の勉強法に取り組む生徒も僕の教え子に数多くいます。
自分に合ったベストな時間帯に関しては色々な方法を試しながら、効果的かを検証する必要があると思います。
平均の勉強時間はあくまで目安
ここまで、中学生の平均勉強時間などを示してきました。
しかしながら、注意しなければならないことがあります。
それは、僕が提示してきたデータはあくまで「目安」であるということです。
特に中学3年生は受験を控えているので要注意です。
2時間14分の勉強時間でOKなどと考えていたら、痛い目に遭うでしょう。
目指す高校のレベルや自分の現在の学力に応じて勉強に必要な時間は変化していきます。
では、本当に必要な勉強時間はどの様に割り出せばよいのでしょうか。
勉強時間は偏差値で割り出す
勉強時間は偏差値を利用して割り出すのがおすすめです。
テストや模試では必ず「偏差値」が結果に書かれています。
偏差値から、平日や休日の勉強時間を求めれば基準が明確になります。
点数よりも偏差値を利用するべきだという根拠は次の記事で分かります。
⇒中学生の偏差値「点数や順位では測れない実力の証」
偏差値について、確認したところで具体的な時間を中学教師として割り出してみました。
偏差値ごとの必要な勉強時間(中学1・2年生)
平日の勉強時間 | 土日の勉強時間 | |
61以上 | 1.5時間 | 4時間 |
51~60 | 2時間 | 5時間 |
40~50 | 2.5時間 | 6時間 |
39以下 | 3時間 | 7時間 |
この表に沿って、詳しく見ていきましょう。
偏差値が61以上の中学生
すでに実力が備わっていることが分かります。
偏差値が61位以上の中学生は現状を維持することが大事です。
学校での勉強や自宅学習が上手にできている状況なので、変える必要は無いのです。
もし変えるとするならば、勉強の質を高めることに力を注ぎましょう。
より効率的に学ぶためにできる工夫をすることが大事です。無駄な時間をカットできれば、その分の時間を新たな取り組みに使うことができるようになります。
中学1年生・2年生のうちに、高校入試の過去問を解くなどできれば最高ですね。
偏差値が51~60の中学生
平均点プラスαの点数を取れているので、基本的にはこの調子で問題ないはずです。
勉強の方法は間違っていませんが、勉強量が不足している可能性が高いです。
したがって、平日2時間、土日5時間の勉強時間は確保しておきたいです。
偏差値が51~60の場合は、簡単に偏差値が下がってしまう恐れがあります。
偏差値が51~60の範囲は最も偏差値が変動しやすい領域だからです。
気を抜かずに努力を積み重ねれば、高校受験にも余裕を持って臨むことができるでしょう。
偏差値が40~50の中学生
この領域の中学生はある意味、一番危険です。
平均点に届いていない原因を解消することが大事です。
この偏差値の中学生の場合、大抵は勉強の方法自体が分かっていない可能性が高いです。
そして、言うまでもなく勉強量が不足しています。
悪いことは言いません。最低でも平日2.5時間、土日6時間の勉強時間を確保しておきましょう。
とはいえ、平日に毎日2.5時間もの勉強時間を確保するのは容易ではありません。
平日の不足分を土日に補填するというスタイルも可能ですが、土日には部活の試合などもあるのでなかなか難しいのが現状でしょう。
偏差値が39以下の中学生
偏差値が39以下は絶望的な状態です。
勉強のやり方を分かっていないことはもちろんですが、「自分の分からないところが分からない」という末期状況になってしまっていると思います。
当然、勉強するモチベーションも低く勉強時間も少ない状況です。
こうなってくると、平均を大きく上回る努力が必要です。
状況を好転させるためには、最低でも3時間、休日は7時間以上は勉強する必要があると思います。
これまでサボってきた分を取り返すという意味では、仕方のないことだと割り切りましょう。
ここで、1つ確認しておきたいのは正しい勉強法を、示した時間行うことの重要性です。
やみくもに長時間勉強しても効果は薄いですし、そもそも勉強すること自体が困難でしょう。
勉強時間を確保するコツ
時間割のススメ
「勉強する時間が無い」と言う中学生はまずは自問自答しましょう。
本当に時間は無いのかと。
勉強時間は少ないのに、スマホで動画を見たりゲームをしたりしているのではないでしょうか。
そんな中学生に、時間を有効活用する方法を教えます。
僕は自宅での学習にも「時間割」の導入をすすめています。
何ごともメリハリが大事なので、ぜひ生活リズムに合った学習スタイルの確立に役立ててください。
誘惑に要注意
時間割を実践するのと同時に気を付けるべきことがあります。
それは休憩時間についてです。
休憩時間にスマホをチェックし始めると「予定の休憩時間をオーバーしてしまった」という事態が頻発すると思います。スマホの方が気になって、勉強がおろそかになってしまっては本末転倒です。

できるだけ机の周りに誘惑されるグッズを置かないようにすることはとても大事です。
平日ならスマホを使ってもいい時間は勉強後の1時間などとルールを決めると良いでしょう。
※お子さん自身がルールを決めることが大事です。
土日なら、勉強する場所を図書館にするなどするのも良い方法です。気分転換にもなりますし、頑張っている学生を見ると意識が良い方向に変わると思います。
勉強時間の平均にダマされてはダメ
中学生の1日の平均的な学習時間は1時間20分前後です。
この平均的な学習時間を見て安心してはいけません。
これは目安であり、この時間でOKなのは成績が上位20%の中学生だけです。
学校の友達の言うことも真に受けてはいけません。みんな隠れてコツコツ努力を重ねているのです。
偏差値によって必要な勉強時間が異なるので、平日や土日に時間を確保する努力をしましょう。
試験前には部活が停止するはずなので、その分の時間の上乗せも当然必要です。受験生なら僕が提示した時間プラス2時間は毎日学習するべきです。
こう言われても、実際に行動する中学生は100人中5人もいません。これはチャンスです。
みんな分かっていてもやらないのです。
正しい勉強法で必要な時間勉強に取り組めば、必ず成績が向上し高校受験でも成功を収めることができるはずです。
と理想論を述べてきましたが、時間の確保が難しい中学生のために裏技を教えちゃいます。
その裏技とは・・・プロに指導をお願いするという方法です。
勉強と部活の両立に悩む中学生に、僕はオンライン家庭教師をおすすめします。きめ細やかなアドバイスや学習計画の作成など今のオンライン家庭教師のサービスは大きな進化を遂げています。
オンライン自習室など新たなサービスも今後ますます発展していくでしょう。
ぜひ、オンライン家庭教師を検討してみてください。
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