この記事では現役の教員が考える、勉強内容が本当に分かっているのかを確かめる方法が分かります。

現役の教員である僕が、ズバリ教えます!
分かるとは
分かるという事は『自分の言葉で説明できること』です。
具体的に表現したり説明するチカラは、入試でも今まで以上に求められるようになってきました。
自分の言葉で説明できるようになるには、中学時代にどう過ごしたらよいのかを考えてみましょう。
なぜか解けない
僕自身も学生時代にテスト前によく思っていたことがあります。
「よーしっ、これで完璧だ!」
テスト直前のチェックも完了。あとは解答するだけ。
いざ始まってみると、「あれ?これどうやって解くんだったっけ?」
お子さんも、あなた自身も経験したことがあるのではないでしょうか?
教育実習に行くまでは
教員になるために絶対に必要なものがあります。
教員免許です。この教員免許を取得するために避けて通れないのが、「教育実習」です。
教育実習で、もっとも苦しんだこと。それは『いかにシンプルに説明するか』ということでした。
大学では中学校以上の高度な研究をしていたので、教育実習は楽勝・・・とまでは言いませんが何とかなるだろうと思って臨みました。
ところが、現実は甘くなかったのです。
自信満々で臨んだ結果
教育実習では、最初は担当の先生の授業を参観するところから始まります。
授業の内容は予想通り簡単で、家庭教師をしていた僕にとってはハードルが高いとは思えませんでした。
そして、いよいよ自分が教壇に立つ日がやって来ました。
自分でいうのもなんですが、教材研究(授業の事前準備)も日が変わる時間まで連日行っていたので、自信がありました。
その結果は・・・玉砕でした。
授業終了後
授業自体はスムーズに進みました。大きなミスもなく、授業自体は一定の水準をクリアしていたと思います。
問題は、授業後に質問に来る生徒が予想以上に多かった点です。
その授業で僕がした説明で、うまく理解できない生徒が多かったのです。
今なら、分かります。
『本質をシンプルに説明出来ていなかった』からでした。
僕がきちん生徒がつまづきやすいポイントを正しく理解していなかったので、くどくどと説明してしまっていたのです。
思い返せば、僕の担当の先生は「要するに」という言葉を使って、巧みに身近なものに例えて説明されていました。
要するに
「要するに」を意識するようになってからは、格段に生徒の理解度が増しました。
自分の伝えたい内容が本当の意味で、自分の中で正確に捉えられる感覚を得られるようになりました。
シンプルに本質を捉えて、それをどのような方法や表現で伝えるかだけを考えるようになったからだと思います。
僕は、この経験を通して『人に自分の言葉で説明できる』という状態が『分かった』という状態だと考えるようになりました。
具体的な体験
教員になって、もうすぐ20年になろうとしています。
僕の学校では、年度末に生徒に必ず授業の評価アンケートをしています。
僕の授業に関する問いには、毎年90%超の生徒が「よく分かる」や「分かる」の評価をしてくれます。
※よく分かる、分かる、普通、分からない、全く分からないの5段階評価です。
でも僕は僕の授業が分からないという生徒が存在することが悔しいです。
この一番の原因は、僕が具体的かつシンプルな説明が出来ていないことに他なりません。
解決策は自分の体験(色々な経験を積んだり、本を読むこと)で理解度を高めるしかありません。
体験を積むことは大人でも重要です。多感で吸収力に長けた時期を過ごすお子さんは、その価値がより高いと言えるでしょう。
まとめ
分かるという事は『自分の言葉で説明できること』と同じです。
学習内容の本質が理解できていれば、自分の力だけでオリジナル問題を作成することが出来るはずです。
具体的に表現したり説明するチカラは、これからますます求められ、評価される時代がやって来ます。
入試などの試験において、重視される能力になる可能性が高いです。
そのためにも、中学時代にしかできない経験を積む機会を積極的に作っていきましょう!
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